
最近いろいろな金具屋さんとお話をしてて精度の話題となっています。
革のような伸縮のある素材でコンマ2桁の精度なんて意味無しとの意見が大多数です。
うーん、確かに、そんな精度なんて精密機械の分野の話と言えなくもないですね。
でも、図面を固めていくと尺度の壁にあたってしまいます。
国内の工具では一寸の尺度が今でも多く使われています。
菱目打ちでは一寸の幅に打ち目を刻んであるものがあります。
一寸は30.3030303mmですね。
この幅で菱目を12本入れると、菱目の中心から隣の菱目の中心までは、理論上は2.7548...mmですね。目が12本ということは間隔は11ですので11で一寸を割ればでてきます。
しかし、実際はメーカーによって、菱目の間隔は、コンマ何ミリかは”ずれて”います。コンマ何ミリの差など誤差の範囲内のように思えますが、36個ほど目を入れていくと、1mmから2mmほど”ずれて”きます。約”半目”くらいずれます。上のA社とB社の差でみると約3mmで、これは一目以上の”ずれ”です。正確に等間隔で目打ちを打てば打つほど、”ずれる”ことになってしまいます。ちりも積もれば山となる。。。
図面の作成には使用する目打ちの精度も考慮することになりますね。
目打ちを取り替えると図面も変更することになります。